Column201212 of 川本法務事務所

誕生日、そして一年を振り返って

2012-12-30

誕生日、そして一年を振り返って

私事で恐縮ですが、本日、12月30日は私の誕生日です。
子どもの頃から、クリスマスを終え、学校や会社もすべて休みに入り、そして誕生日を迎えるとすぐにお正月ということを繰り返してきたため、誕生日というと、お正月を迎える準備というイメージの方が強い気がします。
年末ということもあり、一年を振り返ってみたいと思います。
今年は、福岡県での講演をさせていただいたり、新しいチャレンジをさせていただいた一方で、仕事という面では、自分自身でも十分な仕事ができず、またフランチャイズ法務という面でも目指して来たものを達成するためのアクションができなかった一年だったと思っております。
来年は、更に新しいアクションができるように、今からじっくり準備をしていきたいと思いながら、年末を迎えました。
本年一年間、皆様にはたくさんのご厚誼を頂戴し、御礼申し上げるとともに、ご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げたく存じます。
来年も、変わらぬご愛顧を賜れれば幸甚に存じます。
本年一年間お世話になりまして、ありがとうございました。
皆様、よいお年をお迎えください。

宇宙法

2012-12-20

宇宙法

昔、「月の土地を販売します」というホームページを見たことがありました。
確か数千円で買えるという触れ込みで、英文の権利証と月の地図というものが貰えるというお話だったと記憶していますが、ロマンチックなプレゼントとして誰かに贈り物をする以外の利用方法がないという、冗談のようなお話だったように思います。
しかし、この話、実は結構根が深い問題でして、宇宙条約では特定の宇宙空間を国家が所有することを禁じている一方で、個人所有を禁じていないという法的な盲点をついて、ある人物が月の所有権を確立した(と宣言した)という話があり、この問題は、未だに未解決の問題になっているようです。
実は、「はやぶさ」などで有名となった宇宙航空研究開発機構(JAXA)の法務部門の方とお会いしてお話をする機会がありました。JAXAの方なだけに、お話の内容は宇宙法についてです。「宇宙法」と言っても、そういう名前の法律が存在するわけではありません。しかし宇宙空間の利用については、全世界的に条約などでルール決めをし、その条約に従って国内法制度を整えていくという流れが世界のスタンダードになっているようです。日本では、まだまだその法制度作りが遅れているような部分がある印象でした。
私は、どうしてもビジネス的にものを考えてしまうので、宇宙の商業利用が広まっていった場合に、A国の会社の宇宙利用とB国の会社の宇宙利用の間に何らかの法的な問題が生じたときには、法律管轄や裁判管轄はどうなってしまうのであろうか?などという疑問を持ちながら、そういった疑問をぶつけてみました。
宇宙法という分野は、日本ではまだまだマイナーな存在かもしれませんが、世界的には結構注目を受ける面白い分野なのだとのことでした。
フランチャイズとは、ぜんぜん違う世界ではあるのですが、ボーダー(国境)があってない世界、国際的な利害関係が表面化しそうな世界、全世界的な解決スキームがまだまだできていない世界、そういった意味では面白い世界なのかなぁと思いながらお話を伺いつつ、法律家として、どういった取り組みが今後できるであろうか?ということを考える非常にいいきっかけだったように思います。

最高裁裁判官国民審査

2012-12-16

最高裁裁判官国民審査

年末の総選挙。先日、ある地方の飲食店経営者とお話をしましたが、年末に選挙をすると地方では飲食業、サービス業は苦境に陥るそうです。というのは、まず疑わしい行動を控えるため人と酒食に出回るのが減る。さらに、「あそこは誰の支持だから、あそこには行くな」というような話がどこからともなく出回る。飲食業は忘年会シーズンの書き入れ時。こんなタイミングの選挙は、思わぬ影響を及ぼすものなのだということを感じました。
さて、皆さんは、投票に行かれたでしょうか。衆議院選挙に行かれたことのある方はわかると思いますが、選挙の際には一緒に最高裁裁判官の国民審査投票が行われます。司法権に対する唯一の国民の意思表示の機会です。信任したくない裁判官に×印をつけるというこの投票で、過去に罷免された最高裁裁判官は居ません。そもそも、法律家ワールドの末席に居る私ですらも最高裁裁判官などは、縁遠い存在。法律家ワールドの末席に居ても、その人の実績などほとんど知らないというのが実態です。これで審査ができるのかと言われれば私も疑問です。
でも、唯一の国民の司法権に対する意思表示の機会です。私は国民審査公報を一応読んでからでかけましたが、皆さんも次の機会にでも、どんな人が司法権の頂点に居るのかを見てみてはいかがでしょうか。
私が過去に関わったエリート裁判官の方、もしかすると将来最高裁裁判官になるかも・・・とちょっと期待をしたりしています。その時には、「○」と書くと無効票になりますので、喜んで「無印」の信任をさせていただきますが。

激動コンビニフランチャイズ

2012-12-14

激動コンビニフランチャイズ

あるインターネット記事で、某コンビニエンスストアチェーンの話が書かれていました。フランチャイジーの大量離脱でいろいろと問題を抱えているという話が出ていました。
と、書くと、ちょっと事情を知っている方は「あぁ、あそこだな」と思われると思います。
フランチャイジー減というのは、それだけフランチャイザーにとっては大変な出来事だと思いますが、その反面で、チェーンの考え方に合わない人をいつまでもチェーンに抱えていくことも、それはそれで大変なことだと思います。
コンビニ業界は、多少のトラブルはあったにせよ、比較的穏やかな中で、チェーンの発展のためにフランチャイザーが注力してきた業界なのではないかと思いますが、やはりあるときから物申すフランチャイジーが増えてきたということでしょう。
フランチャイザーにとっては、物申すフランチャイジーは一面的にはうるさい存在なのかもしれませんが、反面でチェーンが変わっていくための一つの貴重な意見という側面もあるでしょう。
物申すフランチャイジーの存在は、きっと某コンビニを含めて、チェーンの発展につながっていくのではないかと感じた次第です。

世界のフランチャイズ法

2012-12-13

世界のフランチャイズ法

しばらく、このコラムをサボってしまっていました。
このホームページの「法律情報」の部分でも書きましたが、アメリカのフランチャイズ規制の中でも中核的な役割を果たすFTC Ruleの新しい解釈が発表されています。
世界にはいろいろなフランチャイズ法があり、個人的な興味から、いろいろな世界のフランチャイズ法をできるだけ読むようにしています。
どこの国でも比較的共通しているのは契約前の情報開示です。日本の場合には中小小売商業振興法という法律や、フランチャイズガイドラインでもこの規制があります。これらのベースとなっているのが実はFTC Ruleというふうに考えてもいいかもしれません。
最近フランチャイズ法が制定された国の場合にはかなりつっこんだフランチャイザーとフランチャイジー間の関係規制があったりして、非常に興味深いものです。
ここで詳細をすべて書くのは難しいので、これから時々そういったことについてもここでも触れていこうと思います。

なぜ法律家になったのか 〜世界エイズデーの今日〜

2012-12-01

なぜ法律家になったのか 〜世界エイズデーの今日〜

今日は世界エイズデーです。折に触れていろいろなところで話をしてきたりはしたのですが、私が法律家になったきっかけのキーワードはAIDSなのです。
高校生の時に、ちょっとしたきっかけでHIV感染者の方と出会いました。その方は平田豊さんという方で、性感染でHIVに感染したことを日本ではじめて公表した方でした。そこから、HIV・AIDS関連のボランティア活動に関わりを持つようになりました。大学で秋田に行ったときに、薬害エイズ問題が日本で大きな問題となり、私もこのボランティアにも参加させていただきました。そしてそこで出会った弁護士さんに憧れて、法律の勉強をするようになったのが私と法律の出会いなのです。
私がAIDSの問題に関わり始めた今から20年前からは想像もできないくらい医療は進歩し、いまや「死に至る病」というイメージは大きく変わったように感じます。
私も20年前に、まさか法律家になっているとは思ってもみませんでしたので、人生とは何があるかわからないものです。
あの頃の一生懸命さを最近忘れてしまっている自分を自戒しつつ、今後も法律やフランチャイズのフィールドで頑張っていかなければと感じる、今日12月1日でした。

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